地球が必要としていない。

 

すごく感じるのは数年前に死ぬべきだったのでは、ということ。

数年前に治療しなかったら死ぬ病気になったのだけど、進歩した医療の所為で生き延びてしまった。

あのとき、地球は私を必要としていないから病気になったのではないかとたまに思う。

 

私がこんな表現をするのは、東野圭吾の『パラドックス13』という小説を昔読んだからかもしれない。

詳しくは覚えていないのだけど、困難に巻き込まれた主人公が「地球がもう自分たちを必要としていないのではないか」みたいなことを言い出す。

いや、あの小説の主人公たちが巻き込まれた困難は、急に違う世界に送り込まれてそこで何度も死にそうになる、みたいな生死をかけたものだった気がするからスケールが違うといえば違うかもしれない。

 

ただ「地球が」とか「神が」とかそういう論法は、思い込みに違いないのになんだか急に説得力を持って迫ってくることがある。

あれから辛いことばっかりだ、とか、これからのこととか考え始めるとキリがない。

冷静になってみれば別にそれ以前だって生きるのは辛かったし、終わったことの辛さを軽視しているだけだ。

 

でもいつだって眼前に迫った辛さしか視認出来ないし、それが今の私にとっての全てであって、それ以上もそれ以下もない。

 

ごめんなさい。